6. まとめ・中央集権的な体質

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前回まで、日蓮正宗創価学会の共通点を見てきました。これらをまとめると、以下の①~⑤になります。右矢印(→)は、創価学会に与えたと考えられる大まかな影響です。

日蓮本仏思想 → 個人崇拝
② 血脈思想 → 指導者やその教えの絶対視
③ 本尊の優位性の主張 → 他派を見下す態度 
④ 教団の絶対視 → 教団・組織絶対主義
⑤ 中心道場の規定 → 信濃町の聖地化・中央集権化

①~⑤およびそれらの影響は、相互に関係しながらトップダウン方式の中央集権的・全体主義的な教団の体質を作り上げてきました。

こうした組織づくりが日蓮の本意に適っていたかどうかは別として、少なくとも戦後から平成の初期頃にかけては、(多くの問題を含みながらも)戸田氏や池田氏のカリスマ性と相まって上手く機能してきたと言えるでしょう。
ですが、ご存知の通り、創価学会は現在急速に衰退しています。特に、若い世代の活動家の減少が極めて著しく、青年部は絶滅危惧種、未来部に至っては幻のような存在になっています。組織活動において主力となるのは若者ですから、若い世代の活動家の減少はそのまま組織の衰退を意味します。今の創価学会団塊の世代を中心とする高齢者によって何とか支えられている状態ですが、団塊の世代が80歳を越える10年後には現状の組織は維持できなくなり組織の大幅な縮小を余儀なくされるでしょう。20年後には組織が残っているかどうかすら怪しいです。
創価学会が衰退した要因は、カリスマである池田氏が前線での活動を退いたことや、社会全体が経済的に豊かになり宗教の必要性が薄れたことなど、様々なものがありますが、私はインターネットが発達したことが近年の衰退の大きな要因であると考えています。次回詳しく述べますが、創価学会の中央集権的な教義や組織体制は、インターネットの発達した現代に適合していないのです。

次回は、「情報化社会」という観点から創価学会が衰退している理由・今後も衰退していくであろう理由を考察したいと思います。

 

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